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用語解説公開 2026-10-22

そこそこの技術(so-so technology)とは | 人を置き換えられるが生産性は上がらない技術と、AIがどちらになるかの分かれ目

3行で捉える

  • そこそこの技術は、人を置き換えられる程度には使えるが、生産性は大きく上げない技術です。
  • これが広がると、仕事は失われるのに、経済全体はあまり大きくならないという結果になりえます。
  • AIがどちらになるかの分かれ目は、同じ仕事にかかる時間をどれだけ減らせるかです。

意味

英語ではso-so technology。経済学者のダロン・アセモグルとパスカル・レストレポが2019年の論文で用いた言い方で、人の仕事を置き換えられるものの、生産性の上がり方は小さい技術を指します。

たとえば、人がやるより少しだけ安い自動の機械を入れたとします。会社は人件費を減らせるので導入しますが、仕事の速さも質もほとんど変わらない。働いていた人は職を失い、社会が得るものは小さい。これが、そこそこの技術が問題にされる理由だと当サイトは理解しています。

反対に、同じ仕事をごくわずかな費用や時間でできるようにする技術なら、置き換えが起きても、生産が大きく増え、新しい仕事や需要が生まれる余地があります。技術が良いか悪いかではなく、どれだけ効率を上げるかが分かれ目になる、という考え方です。

AIは、どちらなのか

当サイトの見方では、まだ分かりません。見るべきなのは、AIを使ったときに、同じ仕事にかかる時間がどれだけ短くなるか、そしてそれが実際の成果にどうつながるかです。当サイトの整理では、半分の時間で終わるなら、1時間あたりの成果は2倍になります。

2026年10月、Anthropicの経済の研究チームは、ある一国の一般の成人と、自社の社員に同じ質問をした調査を公表しました。AIが向いている仕事が4分の1以下の時間で済むと答えたのは、仕事でAIを使う一般の人で26%、社員で59%。一方、仕事でAIを使う一般の人の29%は、AIを使っても同じかむしろ時間がかかると答えています(社員では5%)。同じ技術でも、どれだけ時間を減らせているかの実感は、人によって大きく違う、ということです(レビュー)。

見るべきところ

当サイトは、AIの導入のニュースを見るとき、次の三つを合わせて見ることを勧めます。

何人減らしたか、ではなく、何が速くなったか。人員削減の数字だけが語られ、速さや量の改善が語られないなら、そこそこの技術になっている疑いがあります。

確認の手間を含めているか。AIの出力を確かめ、直す時間まで入れて、本当に短くなっているか。確認の時間を抜いた数字は、実感とずれます(メタワークとは)。

浮いた時間が何に向かったか。減った手間の分で、新しい仕事や、これまでできなかったことが始まっているか。そこが、置き換えで終わるか、広がりにつながるかの違いになると当サイトは考えます。

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